プレイングマネージャーになって 3 か月で取り組んだこと

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今年の 7 月から freee の SRE チームのプレイングマネージャーになりました。先月 9 月まではメンバー 3 人、今月からはメンバー 5 人のチームです。社内では独自のロール名が付いていますが、世間一般に通じるロールだとプレイングマネージャーが一番近いと思います。

もともとプレイングマネージャーという仕事に興味はありませんでしたが、マネージャーとの 1 on 1 でやってもらえないかと打診されたのがきっかけです。迷ったときは「昨日の自分だったら選択しないことをあえて選択する」ことをモットーにしているので受けてみることにしました。

プレイングマネージャーに求められるのはチームのアウトプットを最大化すること、そしてチームメンバーの成長をサポートしつつ良いチームを作っていくことです。かつ、自分自身もプレイヤーとして OKR にコミットします(マネージャー業に時間を取られるので貢献できる割合は減りますが)。

プレイングマネージャーがテックリードを兼ねているチームもあるようですが、SRE チームには自分より技術に尖った @mumoshu さんがいるのでお任せしています。プレイングマネージャーとテックリードに求められるスキルはまったく別物なので、よほど優秀じゃないと兼任できないというのが実感です。

プレイングマネージャーになって 3 か月 (1Q) 経ったので、取り組んだことや課題に感じていることを振り返ります。

取り組んだこと

社外に公開しても差し支えない範囲で、意識的に取り組んだことを挙げます。

  • リモートランチ
  • 差し込みの当番制
    • アラート対応や他チームからの差し込みを当番制にして、特定の人に偏るのを防ぎ、当番じゃない日は自分のタスクに集中できるようにした
    • 当番制を導入する前は、差し込みを常に気にしないといけないので OKR タスクに集中できないという課題があった
  • チーム横断のポストモーテム
    • 振り返りの文化があまり根付いていなかったので、大きな障害が起きたときはチーム横断でポストモーテムの機会を作るように主導した
  • 週次ミーティングでの情報共有会
    • SRE チームは少数精鋭なのでどうしてもワンオペが多く暗黙知が生まれがちだったので、週次ミーティングの後半 30 分で各々が持っている情報をアウトプットするようにした
  • 権限委譲やノウハウのレクチャー
    • SRE の仕事に興味があるけど怖くて一歩が踏み出せない人たちを集めて "SRE Hero" という仮想チームを結成。アラート対応や SRE の業務を一緒にやってもらって権限委譲やノウハウをレクチャーした
    • これが功を奏したかわからないけど、社内異動制度を使って SRE チームへジョインしたメンバーが生まれた

freee では定期的にマネージャー陣を評価する匿名アンケートが行われています。その結果を見るとおおむね良いフィードバックをもらえていて、自分がプレイングマネージャーになってからチームの状態が悪くなったということはなさそうで一安心しています。今 Q もいくつか新しい取り組みを始めるつもりなので、この評価に慢心することなく改善していこうと思っています。

課題に感じていること

一緒に働くチームメンバーは総じて優秀で自走できるタイプの人たちなので、いわゆるピープルマネジメントはほとんど必要ありません。プロジェクトの進捗確認やメンバーのモチベーション維持などで苦労したことはなく、他社のプレイングマネージャーと比べるとかなり楽な方だと感じています。

とはいえプレイヤーだったころと比べると技術に割ける時間は確実に減っています。各メンバーとの週次 1 on 1 やチーム運営のファシリテーション、社内の調整ごとや採用面接など、だいたい 50% くらい時間を取られていると思います。また、そういう仕事の合間に OKR タスクに取り組んでも集中するまでに時間がかかるので効率的ではありません。

マネジメントの経験は今後のエンジニア人生に間違いなくプラスになる一方、今は技術的にあまり成長できている実感がなく、これまでの貯金を切り崩している感じがしています。初めてのことをやっているので仕方ない部分はあると思いますが、ここはうまくハックして改善していきたいと思います。

おわりに

プレイングマネージャーになってみて、これまでと物事の見方や考え方が変わったのは自分でも大きな発見でした。 freee の SRE メンバーが楽しく働けて、ユーザーに価値を届けられるように引き続き頑張っていきます!

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